例年のことながら、フリーランスの筆者をこの時期に憂鬱にさせるのが確定申告の準備。事業用の領収証をまとめたり、帳簿を確認したり……。何かと面倒はありますが、個人事業主にとって確定申告は必ず行わなければならない大切な作業です。
一方で、年末調整が終わっている会社員のみなさんも、確定申告をすれば税金がいくらか戻ってくるケースがあることをご存知ですか? 今回は、会社員の方も必見の医療費控除をご紹介します!
■ 医療費控除を受けよう
医療費控除は、前年の世帯の年間医療費が10万円を超えている、または所得金額の5%を超えている場合に申告することができます。会社員の場合も、医療費控除は年末調整で処理されないため、自ら申告する必要があります。本人はもちろん、生計をともにしている家族の分も含めることができるので、世帯の中でもっとも収入が多い人を申告者として提出するといいでしょう。筆者は夫婦で不妊治療(自費診療)をしてきたため、あっという間に10万円を超えてしまいました。
■ 医療費控除を受けるためのポイント
- 領収証を集めよう
医療機関での診察はもちろん、ドラックストアで購入した薬代(健康食品やサプリメントなどを除く)も対象です。ですが領収証がないと控除を受けられないので大切に保管しておきましょう。
- 領収証のない交通費も対象になる
公共交通機関(電車・バスなど)を利用した際の交通費も対象になります。メモが必要になるため運賃などは書き留めておきましょう。
- 対象外になるものもあるので確認が必要
コンタクトレンズ、整体、予防接種、健康診断、美容整形手術、排卵・妊娠検査薬、自家用車での通院のガソリン代などは対象外です。
- 郵送やインターネットでもOK
確定申告は直接税務署に出向かなくても、郵送やインターネット(e-Tax)で簡単に済ませることができるので便利です。
- 不明な点は直接相談してみよう
不明な点や確認したい点があれば、電話や申告会場で直接職員に相談できます。ただし混雑が予想されるため、管轄の税務署に問い合わせの上、時間に余裕を持って出かけましょう。
今年の確定申告(平成25年分)は2月17日(月)~3月17日(月)まで。最終日が近づくと電話相談や確定申告会場は大変混み合うため、控除を受ける方はなるべく早めに準備をしておきましょう。源泉徴収票、印鑑、還付金受け取り口座の通帳などの用意もお忘れなく!
[執筆:渡辺さちこ(「妊きゃりプロジェクト」主宰)]
【参考】
※ 国税庁,確定申告特設ページ(e-Tax)
※ 国税庁タックスアンサー(No.1122 医療費控除の対象となる医療費 )