人の悩みのほとんどは、人間関係に起因するとよく言われます。2014年にはアドラー心理学を説く『嫌われる勇気』がベストセラーになり、いかに多くの人が「他人から嫌われないこと」に注意しながら生きているのかと考えさせられました。この悩ましくも大切な「人間関係」とうまく付き合い、もっと楽に生きる方法はないでしょうか。
■ 人間関係で捨ててもいいものとは
ベストセラー『33歳で資産3億円をつくった私の方法』の著者である午堂登紀雄氏をご存知でしょうか? 午堂氏の著書『捨てるべき40の「悪い」習慣』(※)を参考に、自分が望む人生にするために捨てるべきと列挙されている項目のなかから、3つご紹介します。
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捨てるべきもの1. 「いい人」と思われること
「いい人」を捨てられないと、常に誰かの後ろを歩く人生になります。「いい人」が成功できない理由は、他人との摩擦を恐れて、意見や主張や提案に臆病になるから。自分のやりたいことも言えず、主体性のない人生になってしまいます。
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捨てるべきもの2. 他人との比較意識
最近はFacebookなどのツールがあるので、いっそう他人の生活が気になる方もいらっしゃるでしょう。同僚が外車を買った、友人の息子が○○学校に受かった…など。自分がどうしたいかという自分の夢や目標を追うことができず、他人の目を気にする人生になります。他人に振り回されず、自分の幸せや成し遂げたいこと、それらの追及にフォーカスすればいいではありませんか。
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捨てるべきもの3. 友達
午堂氏が出会った経営者や成功者のほとんどは、「自分は友達が少ない」と言うそうです。彼らは、話が合わないという理由で学生時代の旧友とは疎遠になり、愚痴や傷のなめ合いにも興味がないので無意味な交友関係を好みません。その結果、自分一人で考える時間をつくり、突出した成果を出していきます。孤独に見えるかもしれませんが、より成長意欲の高い人たちに出会えますし、自分のため、自分の成し遂げたいことに時間を割くことができます。
これらはやや極端な話だと思うかもしれません。人間関係は楽になるかもしれないけれど、友達がいない人生なんて寂しすぎる……。筆者もそう思いました。でも、自分のやりたいことや夢を叶えるために、何が自分の活動を抑制してしまっているのだろう? と考える良いきっかけになります。「捨ててもいい」そう思えるかどうかで、気持ちが変わってくるはずですよ。
[執筆:嘉納 夢子]
【参考】
※午堂登紀雄(2014)『1つずつ自分を変えていく 捨てるべき40の「悪い」習慣』 日本実業出版社