子どもにスポーツをさせようかな? と思ったときに、子育てで耳にしたり目にしたりする言葉の一つに、「ゴールデンエイジ」なるものがあります。また、そのゴールデンエイジの前を「プレ・ゴールデンエイジ」後を「ポスト・ゴールデンエイジ」といっています。
それぞれ対象年齢があるのですが、今回は未就学児から8歳くらいまでの「プレ・ゴールデンエイジ」についてご紹介したいと思います。
■ プレ・ゴールデンエイジとは?
スキャモンというアメリカの人類学者が、子供の発育・発達についての曲線を発表しました。それによれば、発育曲線を参考に成長期の子どもの運動は3つの時期に分けて考えられるとしています。その3つの時期を「プレ・ゴールデンエイジ」「ゴールデンエイジ」「ポスト・ゴールデンエイジ」とよんでいます。
プレ・ゴールデンエイジは全体的に見ると、一つの動作によってひとつの神経回路が形成される神経回路の発達が著しい時期。2歳頃から6歳頃までの“前期”と、6歳から8歳までの“後期”との二つの時期に分けて考えられています。
■ 前期と後期の違いは?
まず前期について。未就学児は神経回路を張り巡らせている状態で動きは大雑把となり、基礎動作や平衡感覚・空間認知能力・バランス感覚などが発達する時期です。
次に後期について。徐々に基本動作の制度が高まり、スムーズに動けるようになる。動作のすり合わせをし、脳と体に基本動作を刻み込む時期です。
プレ・ゴールデンエイジの期間で「基本動作」が発達して、脳と体に刻み込むのです。この時期はしっかりとスポーツをすると考えるよりも、色々な遊びを楽しみながら行うことが重要です。遊びの中で様々な動きを学び、神経回路にちゃんと刺激を送って上げることが大切。遊びの中で様々な動きを学ぶことにより、運動神経が発達するのです。
プレ・ゴールデンエイジを考えると、外で伸び伸びと様々な遊びをして、神経回路に刺激を送ってあげることが重要になります。習い事でのスポーツもいいですが、それはもう少し先になってからでも遅くはなりません。まずは親子で公園遊びで体を動かすことからしてみてくださいね。
[執筆:三木育美(保育情報アドバイザー)]
【参考】
※ 『Kid’s 習い事・スポーツGuide』「子どもには成長に合わせた運動が必要です」