一昔前、妻たちは、家長に従順であるのが当たり前でした。夫に養ってもらう以外に生きていく術がなかったのです。ところが、戦後、「男女平等」が謳われ始めた頃から、女性たちは本当に強くなりました。持ち前のしなやかさ、たくましさに加え、社会経験を積み、経済力を身につけた女性はもはや怖いものなし!?
■ ネットの普及で「女性の浮気」が急増中
夫婦問題に特化したカウンセリングの現場でも、女性の強さを感じることがあります。
これまで、「浮気」といえば男性がするものというイメージがありましたが、最近は、女性の浮気も珍しくありません。ここ数年「妻の浮気」が増加傾向にあり、夫にとって由々しき問題となっています。
「出会い系サイト」、「オンラインゲーム」、「ブログ」、「Facebook」など、インターネットの普及により、誰とでも手軽にコンタクトできるようになり、異性と出会う機会がぐんと拡大しました。
■ 夫と妻で異なる「浮気」に対する意識の差
夫婦問題は家庭によってそれぞれ異なるので、一概には言えませんが、多くのカウンセリング実績から感じとれるのは、女性の浮気はメンタル面の影響が大きく、家庭に対する気持ち、夫への愛情もトーンダウンしている傾向にあるということです。淋しさを埋めるため、家の外に気持ちを移し、自己肯定感を満たすことで心のバランスをとろうとしている側面があります。
一方、夫の浮気は、文字通り浮ついた遊びの気持ちから始まることがほとんど。家庭を壊す気などさらさらない、と考えている男性が多いのが特徴です。
こうした意識の差から、夫の浮気に関しては、妻次第で修復する可能性が大きいのですが、妻の浮気に関しては、すでに夫への愛情が冷めてしまった場合、修復の可能性は低くなってしまいます。
■ 女性がもつ大らかな優しさと豊かさを
また、女性の「暴言・暴力」も増えており、妻からのモラハラやDVを受け続けている男性も少なくありません。夫の定年後、家にいる時間が長くなったとたん、妻の態度が急変し、「冷たくする」「怒鳴る」「なじる」「殴る」といった「オニババのようになってしまった妻」を嘆く、可愛そうな殿方もいるようです。
強すぎる妻は、ほどほどにしましょう。あまりにヒドイ場合は夫から「モラハラ」で訴えられてしまいますので、くれぐれもご注意ください。本来備わっている大らかで優しい女性の魅力を発揮して、いつまでも夫婦仲良く過ごしてくださいね。
[執筆:渡辺 里佳(夫婦関係・離婚カウンセラー)]
※ 写真:Andrii IURLOV / 123RF.COM、本文とは関係ありません