10月、11月は結婚シーズンで、式場へと向かう着飾った人を見ることもしばしばです。新郎新婦の親戚の場合は、挙式前に両家の紹介があります。親の兄弟姉妹が多いほど、列席する人数も増えるのですが、おじ、おばの中にはひとこと言わないと気が済まない方もいます。
たとえば、「お祝いの席なのに普段着みたいな恰好をして」と批判したり、「しばらく見ないうちにずいぶんと老け込んだわね、お義姉さんは」などと陰口をたたいたり。しかも、それを言っているのが自分の母親だとすると、娘の中にはいたたまれない気持ちになる人も……。
■花嫁を褒める裏で悪口を言う母親に嫌悪感
親戚の前では新郎新婦を褒めるくせに、裏では悪口を言う。そんな母親に嫌悪感が募るという話は、母娘関係改善カウンセラーの筆者のところでもよく耳にします。
たとえば、従姉妹が結婚するので、お祝いを持って母親と娘が一緒に親戚の家をたずねる。そこで母親は、結婚相手がエリートであるとか、「よい結婚ができて叔母の私もとても嬉しい」とさんざん持ち上げます。ところが、娘と二人になった帰り道では、両家の釣り合いが取れていないとか、転勤が多いから将来きっと浮気されるなど、聞くに堪えない言葉が出て来て、娘が耳をふさぎたくなるというもの。
このような話を聞くと、「右から左に流せばいいじゃない」と言う人もいるかもしれません。ですが、当の娘にとっては母親の豹変ぶりが人間不信につながる場合もあり、軽視できない部分もあります。
■裏で悪口を言う母親に、どう対応すればいいのか
こうしたタイプの母親は、さほど罪悪感もなく軽い気持ちで悪口を話します。また、他人には言えないけれど、娘ならば言ってもいいという思い込みもあるのです。さらに夫婦の仲が悪ければ、なおさら夫方の親戚を悪く言い、娘に同調してほしい願望もあります。
一方の娘は、辛抱強く母親の悪口を聞いています、そのストレスはかなり大きいと本人が自覚すべきです。もう聞きたくないという場合は正直にその気持ちを伝えるか、それで母親が怒るようならさりげなくテーブルから去る、離れるといった行動を実践すべきです。娘だからといって母親の悪口に付き合う必要は全くないのですから。
[執筆:横山 真香(母娘関係改善カウンセラー)]
【参考】
※ 文中の事例は、相談者様の同意を頂いたうえで紹介しております。
※執筆者:横山 真香(母娘関係改善カウンセラー)について。女性専用のカウンセリング『ボイスマルシェ』の登録カウンセラー。電話カウンセリングなので全国どこからでも利用できる、匿名で話せる、当日予約できるというボイスマルシェの特長を活かし、全国の女性たちから寄せられる母娘関係の相談にのっている。
※写真:PIXTA、本文とは関係ありません