毎年暮れになると噴出してくるのが「年末の大掃除問題」。夫婦の共同作業として、家の大掃除をする際、揉め事が勃発しやすいので要注意です。一概には言えませんが、男性は、趣味のグッズや本などをコレクションしている人が多い傾向にあります。それを「無駄なもの」として考え、捨てたがるのが女性のようです。
ここでは、モノが多すぎると悩む夫婦の例をとってご紹介します。
■夫にとって大切な宝物も、妻にとっては不用品!?
「こんなのいらない!」「早く捨てて!」と言われた夫はカチンときて、言い争いに発展するのもよくあること。大切にしてきたものを「邪魔だ!」と言われると、夫はまるで自分のことを否定されたように感じてしまいます。
男性は基本的に、機能重視で合理的な脳の持ち主なのですが、モノに対して執着が強いところがあり、こうした場面では、男女が逆転する傾向にあるのが興味深いところです。男性は、趣味に関してはロマンティストな部分あり、現実的な女性は、無駄だと思えるものを排除したがるようです。
■互いの思考を理解して歩み寄る
本来は、家の中をきれいに掃除するのが二人の目的だったはず。喧嘩して関係が悪化することを望んでいるわけではありませんよね。それぞれが「いる」「いらない」と、自分の言い分を主張するばかりでは、夫婦喧嘩はエスカレートする一方です。
解決のポイントは、お互いの思考を理解しようと歩み寄ること。妻は夫に「邪魔だ」と言って一刀両断に切り捨てるのではなく、「とっておきたい」と考える心理を考えます。そして夫は、妻がなぜ、捨てたがるのかを理解しましょう。
妻にとって、住まいは城のようなもの。スペースやインテリアを大切に考えます。部屋が散らかっていたり、居住空間が狭くなったりするのを快く思っていなかったり、掃除が大変だったり、ホコリがたまって見た目が汚く感じているのかもしれません。
■意見を出し合い、具体策を考える
それぞれの言い分を理解したら、意見を出し合い具体策を考えます。たとえば下記のように、どうすれば、お互いに妥協できるか意見をすり合わせ、具体策を見つけましょう。
- どうしても必要なものだけを残す
- 捨てずに、コンパクトにまとめる
- 実家など別の場所に移動する
- 友人に預かってもらう など
お互いにパートナーの気持ちを知り、歩み寄って話し合いをすれば、大喧嘩に発展することはありませんよ。きれいになった心地いい住まいで気持ちよく新年を迎えるためにも、ぜひ取り入れてみてくださいね。
[執筆:渡辺 里佳(夫婦関係・離婚カウンセラー), 2017年12月28日]
【参考】
※ 執筆者:渡辺里佳(夫婦関係・離婚カウンセラー)について。女性専用のカウンセリングサービス『ボイスマルシェ』の登録カウンセラー。電話カウンセリングなので全国どこからでも利用できる、匿名で話せる、当日予約できるというボイスマルシェの特長を活かし、全国の女性たちの夫婦問題・離婚の相談にのっている。
※写真:Elnur / PIXTA、本文とは関係ありません