幼い子どもは小さくてかわいらしいもの。街中で小さな子どもを見かけると、それだけで口角が緩む方も多いと思います。しかしながら、魔の二歳児、悪魔の三歳児と揶揄される様ように、子どもはかわいいだけではなく、要求が激しく、ギャン泣きをしたり、言うことを聞かなかったり、とかく親は疲労困憊しがちです。そして、そんな子どもに手をあげたくなる衝動に駆られてしまう自分に罪悪感を覚えることも。子どもに手をあげたい衝動をどう抑制すればいいのか? という親の悩みも耳にします。
■感情と行動は別物
カウンセラーのスーザン・フォワード氏は、著書のなかで「子育てをしている親ならば、子どもを叩きたい衝動に駆られて当然」だと述べています(※1)。子どもがわがままを言って泣きわめいたり、ダダをこねたり、反抗したり、そんな時に、子を叩きたい衝動に駆られても無理はないのです。その感情は当然と考えると、罪悪感や自己嫌悪に苦しむ気持ちも少しは楽になるのではないでしょうか? 感情と行動は別物です。そして感情は自由、行動は不自由です。叩きたい衝動に駆られるのはよしとしても、それを行動に移すことは避けたいものです。いつかは子どもに手をあげそうで自分が怖い、そんなあなたに対処法をお伝えします。
■対処法は…子どもは「きっかけ」、「原因」は自分の中にある
筆者も、もちろん子どもに手をあげたくなった経験があります。その場面を振り返ってみると、自分がイライラしていたり、疲れていたりする時で、子どものわがままがきっかけで、筆者の中にあるイライラが爆発しそうになったのです。つまり、子どもの態度が「原因」ではなく、子どもの態度が「きっかけ」で「原因」は筆者の中にあったのです。例えば、子どもがわがままを言ってイライラする時もあれば、スルーできる時もありませんか? その時の自分の状況を比べてみてください。前者は自分の体調が悪かったり、疲れていたりストレスを感じていたり、心身ともに余裕がない時ではないですか? 自分を振り返ると、今まで見えなかったことも見えてくるものです。
いかがですか? ストレスを感じてもため込まないこと。そのためにも、子育て中の方は自分の喜びをまずは大切にしてほしいと思います。まずは自分を満たすことです。そしてくれぐれも、ママ一人で育児をするのではなく、家族総出で育児をしてください。育児環境を整えることで、ストレスもだいぶ減らせます。
[執筆:久保木 惠子(乳幼児ママのサポートコーチ) ]
【参考】
※1. スーザン・フォワード(2001)『毒になる親 一生苦しむ子供』講談社+α文庫
※この記事の執筆者:久保木恵子(乳幼児ママのためのサポートコーチ)について。女性専用のカウンセリング『ボイスマルシェ』の登録カウンセラー。電話カウンセリングなので全国どこからでも利用できる、匿名で話せる、当日予約できるというボイスマルシェの特長を活かし、全国の女性たちの相談にのっている。一児の母。
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