Close
子どものお手伝い事情、モンテッソーリ教育で解説
Home » 子育て » 子どものお手伝い事情、モンテッソーリ教育で解説

子どものお手伝い事情、モンテッソーリ教育で解説

子どものお手伝い、皆さんどうしていますか? どんなことをさせたらいいの? そもそもやらせた方がいいのかしら? 忙しい時に正直いって困る。などと、色々なお悩みが出てくると思います。そんなお悩みを抱えた乳幼児の保護者の方に、子どものお手伝いについて解説します。今回はモンテッソーリ教育の考え方を取り入れながら解説しますね。モンテッソーリ教育のゴールは、ずばり「自主性をもつ子に育てること」子どものお手伝いに関しても、いいヒントが潜んでいそうです。

 

■ モンテッソーリ教育とは

そもそもモンテッソーリ教育とはどんな教育なのでしょうか? 藤井聡太棋士が幼少期にモンテッソーリの幼稚園に通っていたことが報じられ、「モンテッソーリ教育」が脚光を浴びました。モンテッソーリ教育を受けた有名人としては、GoogleやAmazonの創業者が知られています。子どもの自主性を最大限にサポートする教育方法で、「学びの主体はあくまでも子ども」であり、保護者や教員ではないのです。大人の役割は子どものかわりにやってあげることではなく、子どもが自分でできるように「環境を整える」こと。あくまでも中心は子どもなのです。

 

■ 乳幼児のお手伝いは、できそうなことから

モンテッソーリ原宿子供の家で教師を務める、堀田はるな先生は、子どものお手伝いは、「子どもの願い」を叶えるものと推奨しています。子どもは大人の真似をするのが大好き。その願いを最大限に叶えられるのがお手伝いとのこと。お手伝いの内容は、子どもの成長度合いにあわせて、できそうなことをやってもらうことが一番。例えば、ボウルに野菜をちぎってもらい洗う、同じ靴下を探してペアにしてもらう、パンツやTシャツなど種類別に分ける、など。確かに大人でも自分ができそうなことなら、やっていて楽しいものです。子どももそれは一緒ですね。

 

■ 忙しい時に「お手伝いしたい!」どうする?

子どものお手伝いのよさはわかるけれど、でも現実には、忙しい時に子どもに「お手伝いしたい!」と言われても困りますよね。以前、朝の登園前に筆者がおにぎりを作っていたところ、子どもに「ぼくがおにぎりを作るよ!」と言われたことがありました。「ありがとう。ぜひお願いしたいんだけど、夕食時にお願いするね。今朝は○時まで家を出ないといけないからね」と説明しました。子どもはすんなりと承諾。もちろん、その日の夕食時には子どもにおにぎりを作ってご満悦でした。子どものお手伝いの申し出を断りする時は、理由を丁寧に説明すること、約束はちゃんと守ること。この2つをクリアーしておけばまず大丈夫です。

 

筆者の子どもはモンテッソーリの幼稚園に通っておりました。子どもを通じてモンテッソーリの良さを体感できた貴重な体験でした。「子どもがやろうとしていること、言おうとしていることを先回りすることなくいてください」と先生方にはよくアドバイスをされたものです。「お母様、待ってください」と。子どものやろうとする気持ちを待つ。子どもがやるのを黙ってみる。言うは易し、行うは難し。筆者自身も体験者なのでその難しさはよくよくわかります。育児は育自とはよくいったものですね。

 

【参考】
※堀田 はるな (著), 堀田 和子 (監修)『子どもの才能を伸ばす最高の方法モンテッソーリ・メソッド』あさ出版、2018年

(写真:PIXTA、本文とは直接関係ありません)

Close