Close
会話が続かない…会話が続かない人の勘違い&続くコツ
Home » 健康・メンタルケア » 会話が続かない…会話が続かない人の勘違い&続くコツ

会話が続かない…会話が続かない人の勘違い&続くコツ

楽しそうに雑談している人を横目に、自分もあんなに会話が続けばいいなと思っていませんか? 会話が続かないのは、自身の性格のせいでもコミュニケーション能力のせいでもなくて、実はある勘違いによるものが大きいのです。今回は、会話が続かない人が抱きやすい勘違いと、会話を続けるコツを心理カウンセラーの筆者からお伝えします。

 

会話の捉え方の勘違い

相手が話しかけてくれたのに、それに答えたらそれっきり会話が終わった。勇気を出して話しかけたのに、一往復で会話が終了。そうなると、自分の話は退屈なんだなとか、嫌われているのかなとか、少しネガティブに考えてしまいますよね。会話が続かないと悩んでいる人は、「会話」や「雑談」というものを楽しんで盛り上がっている状態をイメージしています。だから、その状態にならないとダメだいう思い込みがあり、相手と話すときに必要以上に緊張したり怖じ気づいたりします。そのような気配は、相手にも伝わっているもので、なかなか打ち解けるのが難しくなります。

「会話」や「雑談」の中にも、表面上の軽いやりとりから、楽しく盛り上がるもの、お互いが親密に話し合うものまで、様々な段階があります。いきなり高度なものを目指さず、表面上明るく二往復くらいから練習していきましょう。

 

自己開示の勘違い

会話が続かない人の会話の内容は、情報伝達だけという場合がとても多く見られます。

たとえば、このような会話です。

「今日は暑いですね」
「お昼には35度までいくらしいですよ」
「そうなんですか」
「そうみたいです」

終わり!

会話が続くためには、自己開示が大切と言われています。なぜなら、自己開示をしないと、相手にはあなたのことがよくわからない人となって警戒されてしまうからです。ということで、そうだ、自己開示だ! と意気込んで、いきなり自分のプロフィールを語り出す人がいます。自分の学歴、職歴、趣味、特技など、まるで履歴書に書いてあるようなことをイメージします。また、自己開示を、自分のこれまでの生い立ちをさらけ出さないといけないように感じ、苦手意識を持つ人もいます。もちろん、相手との関係性がしっかりできた段階であれば、それを話の中に入れてもいいのですが、最初からだと自然な感じがなくなります。初対面の人や、まだそれほど親しくない人との会話での自己開示としては、相手の会話の内容の答えに自分の気持ちや考え、体験談などを伝えるようにしていきます。

たとえば、このような会話です。

「今日は暑いですね」
「お昼には35度までいくらしいですよ、私は外回りなんでめちゃ辛いです」
「そうなんですか、私は内勤なんで反対にクーラーが寒くて」
「あ~それも辛いですよね、私は冷え性だからクーラーも気をつけてます」
「私も冷え性で…」

自己開示は、自分がどのような人間かをわかってもらうためのものですが、その人がどのような気持ちなのか、考えなのか、を聞くだけでも、人となりが出てきます。あまり大袈裟に身構えないようにしましょう。

 

続けたくない会話とは

なんとなく、もう終わりにしたいなと思われる話し方があります。会話とは、相手がいての言葉のキャッチボールです。そのキャッチボールをし合う中で、楽しんだり、心地よさを感じたり、興味を持ったりしていきます。ところが、無理に会話をしなければと、自分のことばかりを話している人がいます。これでは、相手は相槌くらいしかできなくなり、次第に退屈になっていきます。

また、やたらと一文が長い人がいます。ダラダラと続けては、いったい何がいいたいのかわからなくなり、返答に困ります。それから、会話を続けるコツで、相手の話したことに対して質問するというのがありますが、ただし質問ばかりをすると、相手は質問攻めにあっている気持ちになり、何か聞き出そうとしているのかなと思われます。また、コミュニケーションに自信がない人は、自分から話題を提供しようとせず、聞き役に徹しています。加えてオーバーなリアクションも苦手なので、相手からは無表情に見えて、自分と会話したくないのかなと思わせています。

 

どんなに頑張っても続かないときは

会話とは、相手があるものです。だから相手の都合も加味されます。自分だけが原因ではないのです。相手が急いでいたり、嫌なことがあって落ち込んでいたり、体調が悪いときなどは、会話が続かないことだってあります。しかしそれは、話しかけてみないとわからないことでもあります。なんだか続かないなと思ったときは、無理にダラダラ続けようとせず、あるところで切り上げるようにしましょう。あいさつだけでも、立派な会話になりますよ。

[執筆:上土井 好子(公認心理師・心理カウンセラー)]

※画像:PIXTA(画像はイメージです)

Close