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親の再婚と子どもの気持ち、夫婦関係カウンセラーの立場から
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親の再婚と子どもの気持ち、夫婦関係カウンセラーの立場から

「離婚したあと再婚はできるんでしょうか」
「今度こそ幸せな結婚生活を送りたい」

離婚によってやや自信を失っているからなのか、夫婦問題カウンセラーの筆者に、不安げな表情でそう話す相談者さん(クライアント)は少なくありません。離婚は決して失敗ではありません。幸せになるための選択なので、これからも遠慮せずに幸せを追求してほしいと思います。

ただし、多感な時期のお子さんがいる場合には、再婚に関しては慎重に考えてほしいと思います。ここでは、子どもを連れての再婚について考えます。

 

■ 言葉にならない子どもの気持ち

子どもにとって、親の離婚は、大人が考える以上の喪失感を味わいます。年齢や性格などによって受け止め方は異なりますが、信じていた大好きな親を、再婚相手に取られたと感じたり、見捨てられたような気持ちになるお子さんもいます。

一方、自分が離婚したことを、子どもに対して必要以上に申し訳なく感じ、責任を感じている親もいます。「親の身勝手で子どもに可哀想な思いをさせて申し訳ない」と不憫に感じ、子どものためにも新しいお父さんやお母さんが必要だと再婚を急ごうとする人もいます。ですが果たして、子どもは可哀想なのでしょうか。

 

■ 再婚は急がず慎重に

離婚すると、これまでの生活と環境が大きく変化します。子どもは親が決めた生活に合わせ、引っ越しをしたり、学校や友達関係が変わることもあります。さらに親の再婚によって、新たな家族が現れ、一緒に暮らし始めることで、混乱してしまう子どももいます。子どもと再婚相手の関係はとても大切です。親の再婚は、子どもと親とで意味合いがまったく異なりますので、ゆっくり慎重に考えましょう。新しい親が必要だからと焦ることはありません。

 

■ ストレスをためない再婚生活のヒント

1.「お父さん」「お母さん」と呼ばせなくていい
再婚相手は、父でも母ではありません。呼び方を無理に押し付けないように。

2.再婚しても、子どもの面会交流を保証する
実親との面会交流を維持することが大切です。再婚相手にも理解を求めましょう。

3.「一緒に暮らせば家族になる」というわけではない
一緒に暮らすことで自然と家族になるわけではないことを理解しましょう。

4.初婚家族と同じ家族関係を目指さなくていい
再婚相手は父や母の代わりではありません。初婚とは異なる最善の家族関係を目指しましょう。

5.1対1の時間を意識的に設ける
実親子、継親と継子、夫婦の時間をそれぞれ設けて絆を深めましょう。

子連れ再婚の家庭はさまざまな感情がともないます。無理をしたり、決めつけたりせずにリラックスしながら幸せな再婚生活を送ってくださいね。

[執筆:渡辺 里佳(夫婦関係・離婚カウンセラー)]

 

※写真:PIXTA、本文とは直接関係ありません

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