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職場のZ世代にイライラするな! 職場の人間関係のこと
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職場のZ世代にイライラするな! 職場の人間関係のこと

職場のZ世代にイライラしていませんか? 「女性の人間関係」を専門とする私の周りでは、職場のZ世代に振り回されて、イライラしている人がいます。イライラしてる自分に罪悪感すら感じている人も。この記事では主に「昭和生まれ」の方に向けて、Z世代の特徴を知ることで捉え方が変わり、イライラしなくなる方法お伝えします。

 

Z世代とは?

1990年後半から2010年生まれで、10代から20代前半の若者の事を指します。生まれた時から、インターネットが広まっている時代に生まれている「Z世代は、デジタルを上手く使いこなすため「デジタルネイティブ」と呼ばれています。多様な考え方や、価値観を大切しているため「みんな違って当たり前」という教育を受けています。

 

職場のZ世代へのイライラ、あるある事例

リアルZ世代の筆者の娘(2001年生まれ)に聞き、あるある事例をまとめました。

・言われた事だけやる
指示された事はやるが、それ以外の事はやりません。自分の手が開いていても「他にやる事ありますか?」とは聞きません。

・自分の提案が採用される事が怖い
自分の提案が採用されると、最後まで責任を持ってやり切れるかが不安になり、それがプレッシャーになるため、採用されることを怖がります。

・仕事とプライベートは分けて考える
基本的に残業はしません。職場の飲み会には参加せず、自分の予定を優先します。

・自分で決断できない
自己肯定感が低いため、自分の決断したことに自信が持てません。そのため、親に相談したりします。親に決めてもらった事なら安心してできます。

・人前で発言する場が苦手
人より目立つ事ことを嫌い、多数の中に入り、存在感を消して埋もれていたいと思っています。急に、発言を求められると何も言えなくなり、当てられて発言する場がとても嫌だと思っています。

・正社員で働くことが怖い
正社員として、責任ある働き方より、フリーターとして気楽に働きたいと思っていることも。

・推しへの愛が強い
推し活には、惜しみ無くお金を使います。同じ物を何個も買ったり、色違いで揃えたりするためにお金を使います。限定品という言葉に弱い。推し活するために働いています。

・一人ご飯ができる
スマホさえあれば、一人ご飯も平気。誰かと一緒も楽しめますが、一人ご飯が気楽で良いようです。

 

Z世代とY世代の違い

正社員よりフリーターで働く方が気楽と思っている「Z世代」。比較する「Y世代」は1980年初頭から1995年頃の「氷河期世代」の時期に生まれた20代後半から、40代前半。Y世代はバブル崩壊や、就職難、収入減など、経済的に厳しい環境を過ごしているため、安定性を求める世代といわれます。個人主義でリーダーシップが強く、保守的です。イベントや、ボランティア活動、旅行など「コト消費」の傾向にあります。Y世代は、就職難の中、就職を勝ち取っているので、Z世代に比べ仕事に対する意欲が違います。

 

Z世代は昭和が好き 昭和世代の私たちとの接点はここに

Z世代の筆者の娘は「昭和に生まれたかった」とよく言います。理由を聞くと、今、娘が特にハマっている「仮面ライダー」を「1号からリアルタイムで観たかった」からとのこと。

今でも仮面ライダーはシリーズで続いています。筆者も子供の頃は家族で観ていて、変身ベルトは憧れだったのですが、今では変身ベルトを大人が買うそうです。我が家にも、娘が買った変身ベルトがあります。親としては、「女の子なのにどうして変身ベルトを買うの?」と最初は理解できませんでした。ですがZ世代は、多様な考え方、価値観を大切にする世代なので「女の子だから」とか「男の子だから」などは通用しません。娘がアルバイトをしたお金で買っているので、親は文句は言えません。

変身ベルトは、買って遊ぶ訳ではなく、色々な種類を集めて、それをディスプレイして楽しむのだそうです。中には、何万円もする物もあるようで、おもちゃという感覚ではありません。

昭和歌謡を好んで聞くZ世代もいます。昭和歌謡はわかりやすいメロディと歌詞で覚えやすいところが良いそうです。今はYouTubeで昭和歌謡が聴ける時代なので、興味を持つZ世代が増えています。SNSなど、情報過多で疲れているZ世代は「古き良き時代」のわかりやすさを求めているのかもしれません。

 

Z世代との関わり方

多様な考え方を持っているZ世代がなかなか理解できない、Y・X世代。Z世代の特徴を見てみると「嫌な事は嫌」だという自分軸がしっかりあるようにも思います。

X世代(42歳~57歳)の筆者も、かつては新入社員の時には「新人類」と言われ、理解できないと言われていました。時代は、どんどん変化して、Y、X世代は、ますますついていけなくなります。Z世代が昭和時代に興味を持つように、Y、X世代は時代の変化に柔軟に対応しながら、Z世代に興味を持って、関わっていくことが大切なのではないのかと思います。Z世代の事が少しでもわかれば、職場でのイライラも軽減すると思います。

 

イライラした時の対処方法

例えば、「考えないで答えを聞きたがる」とき。対処方法の一例をご紹介します。

指示した事に対して、何も考えずに答えを聞きたがるのは、イラッとしますよね。Z世代は、自分の世代とは考え方が違うということを、まず頭においてください。自分の世代の考え方を押し付けないように気を付けましょう。丁寧に教え、自分の答えを考えてもらいます。考えた答えに対して、始めからダメ出ししないでください。答えが出るまで時間がかるかもしれませんが、忍耐強く待ちましょう。

Z世代は自分に自信がないので、自分で考えて行動することが苦手です。でも、納得すれば最後まで頑張れます。Z世代の特徴を理解して、認めていこうという気持ちを持つことが大切です。Z世代に、指示を出す時は納期などに余裕を持つと、こちらもイライラしなくなります。

 

まとめ

Z世代は、多様な考え方、価値観があってそれぞれの個性を尊重する時代です。Y、X世代には理解できない事もたくさんあります。Z世代を色眼鏡で見ず、歩み寄る気持ちで接していけば、お互いに良い関係性が築いていけることでしょう。

[執筆:柏 幸子(心理カウンセラー)]

※画像:kikuo / PIXTA(画像はイメージです)

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