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もう無理! 「一緒にいて疲れる人」のタイプ別対処法
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もう無理! 「一緒にいて疲れる人」のタイプ別対処法

表面上はうまくいっている人間関係でも、家に帰ってひとりになると、どっと疲れが押し寄せて正直しんどい。友達や職場の人、ママ友や親戚関係の中にもこういう人はいませんか? 波風は立てたくないけど、本音はもううんざり! そういうときのタイプ別対処法を、心理カウンセラーがお伝えします。

 

タイプ1.悪い人ではないけど、一緒にいるとなぜか疲れる人

いつも疲れるというわけではありませんが、一緒にいるとなんとなく疲れる人がいます。話していると、いつもネガティブな方向にいってしまうタイプです。こういう人の特徴は、どんな話にもまず否定形から入ります。「でも、だって、どうせ」と返されることが多く、知らず知らずの間に徒労感でいっぱいになります。

また一方で、いつもポジティブで前向きな人というのも一緒にいると疲れます。決して悪気があるわけではないのですが、落ち込んでいるときなどは共感してほしいのに、明るく励まされるとイラッとしてしまいます。

こういうタイプの人と接するときは、今の自分のキャパチェックが必要です。心身ともに元気なときは、余裕があるので一緒にいても普通に流せたりします。ところが、とても疲れていたり、気持ちが落ち込んでいたりイライラしているときは、会わない方がいいかもしれません。どうしても会う必要があるときは、早めに自分から切り上げるというように、あらかじめ時間設定をしておいた方がいいでしょう。

 

タイプ2.圧が強すぎて疲れる人

人間関係で疲れやすい人は、あまり自己主張をせず、周囲に合わせる特徴があります。ですので圧が強い人につい巻き込まれて疲れてしまうのです。

・人の話を遮って、自分の話にすり替える人。
・何にでもマウンティングしてくる人。
・承認欲求が強い人。
・自分の価値観を押しつける人。

こういうタイプは圧が強いので、ちょっとしたことで場の空気が不穏になりやすくなります。

こういうタイプと一緒にいると、自分のまわりの人にも気を遣い、ヒヤヒヤしながら話を聞いているのではありませんか? 心の中では早く帰って一人になりたいと思っていることでしょう。

こういうタイプの人と一緒にいると、かなりエネルギーを吸い取られてしまいます。距離を取ってもいい相手であれば、無理して付き合う必要はありません。しかし、どうしても付き合わなければならないのであれば、疲れ切る前にその場を離れる必要があります。そのタイミングは、あなたの愛想笑いが出なくなる、もしくは引きつってきたときです。「これから○○に行かないといけないので」という断りの言葉を用意しておくと気持ちも楽になります。

 

タイプ3.一緒にいると危険なにおいがして疲れる人

いつも誰かの悪口を言って盛り上がっている人がいますが、人といると疲れやすい人は悪口を聞くと内心胸を痛めてしまいます。人の悪口をいうタイプの人は攻撃的なところがあるので、ターゲットにならいように気を遣ってしまいます。

自分はそう思っていなくても、合わせなくてはならない。でも、自分も同じように悪口を言ってると思われたくない。そういう心の葛藤も疲れの一因になります。

また、やたらと自分のプライベートを詮索してくる人もいます。このタイプの人は、噂好きな人であったり、一体感を求めている人だったりします。自分と他人との境界線が曖昧なので、どんどん入り込まれる恐怖心を抱かせます。

これらのタイプの人は、自分と同調しない人は“敵”と見なすことが多いので、いきなり関係を絶つのは危険が大きくなります。できるだけそっとフェードアウトを目指しましょう。時間をかけて自分の存在を消していく感じにします。

 

疲れる相手との距離の取り方

疲れる相手との距離は、どのように取っていけばいいのでしょうか。

まず物理的な距離があります。会う頻度を減らす、異動や転職を検討する、違うグループに入るなどがあります。この場合、会ったときは挨拶程度をするくらいの距離になります。しかしそれも無理ならば、完全に関係を絶つことになります。

物理的距離をすぐに取れない場合や、疲れはするけど関係を続けていきたい場合もあります。そういうときは、適当に受け流せばいいのですが、この受け流し方がよくわからないという人も多いのではないでしょうか。

まずは受け流す前段階として、疲れる相手がどんなタイプかを客観的に見てみます。そしていざ相手と一緒にいる場面では、テレビ画面を見ている感覚で、あ~こういうタイプの人が話してるなぁくらいの心理的距離をあけます。実際、テレビを見ているときは真剣に見入っているときもあれば、テレビに向かって反論してたり、なんとなく見てるけど心ここにあらずというときもありますよね。疲れる人と一緒のときは、心の中はこのくらいの適当さで十分なのです。

また閉塞的な世界では、どんどん視野が狭くなり、心理的に余裕がなくなってしまいます。いったん意識を外に向けて、自分の世界を広げると、適度に受け流しやすくなりますよ。

[執筆:上土井 好子(公認心理師・心理カウンセラー)]

※画像:bee / PIXTA(画像はイメージです)

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