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「なぜか誤解されやすい人」が無意識にやっている癖とは
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「なぜか誤解されやすい人」が無意識にやっている癖とは

「そういうつもりではなかったのに……」と人から誤解されてしまうことが多くないですか? 理由はよくわからないけど、自分はそういう運命なのかと諦めないでください。実は無意識にやっている“ある癖”が原因だったりします。癖ならそれに気づいて直せばいいだけ。どんな癖が誤解を与えてしまうのかを、心理カウンセラーがお伝えします。

 

1.表情の癖

自分の感情は、自然と顔の表情に出ていると思っているかもしれません。しかし実際は、自分が思っているほど出ていないこともあります。

たとえば、普通に話しているつもりなのに、「怒ってる?」「疲れてる?」と言われたことはありませんか? そのような人は、無意識に眉間にしわを寄せていたり、口角が下がっていたり、相手の目をずっと見過ぎているなどの癖が出ています。

自分は笑っているつもりでも、無表情に近いという人もいます。また接客業の人に多いのですが、どんな話も笑顔で受け答えしてしまいます。話の内容によっては、バカにされたのではと誤解を招く怖れがありますので、プライベートなときの自分の表情を家族や友達に聞いてみましょう。

表情の癖の改善方法は、まず今自分がどういう表情をしているかを知らなければなりません。ちょっと気恥ずかしいですが、誰かと話している自分の動画を撮ってみたり、鏡に向かって誰かと話しているつもりで会話をする自分を見てください。顔の中で動きにくいところや、無意識に動いてしまうところなどをチェックして、毎朝、出かける前に顔の表情トレーニングを行いましょう。

 

2.言葉の癖

普段の何気ない会話の中でも、言葉の癖はよく出てしまいます。条件反射のように無意識に出てくる言葉なので、誰かに指摘されないとわからないかもしれません。

話し出すときに「D言葉(だって、でも、どうせ)」をつけていたり、「はっ?」とか、「ほんと~?」など、意味もなく言ってしまうと、相手はネガティブな気持ちになってしまいます。また、いきなり大きな声で話されると、怖いと感じる人もいます。感情があまり出ず、ぶっきらぼうな話し方や早口で話されるとキツい印象を持たれてしまいます。

自分では自覚していない場合が多いので、自分の話し方は誰に似てるかを周囲の人に聞いてみるのもおすすめです。また、「うんうん、なるほど、なるほど」とやたらと相槌が多いのも、反対に不信感を抱かせたりします。

曖昧な言葉にも注意が必要です。相手に配慮したつもりで、曖昧な言い方をする癖の人は、自分の思ったとおりに伝わっていないとわかるとイライラしがち。ですが相手にはその意図がわからず、「この人は突然、不機嫌になる」と思われてしまいます。

「時間あるときでいいから」「なるべく早く」「よかったら○○して」など、相手の取り方でどうともとれてしまう言い方をしていませんか? 曖昧な言葉は、柔らかい印象もありますが、すれ違いのコミュニケーションになる可能性が大きくなるので注意です。

 

3.態度の癖

無意識に出てくるものに態度があります。足を組む、頬杖をつく、腕組みをする、口を手で隠しながら離す、手や足をよく動かすなどがあります。

人は話の中身より先に、視覚から入ってくる情報に左右されてしまいます。人と話すときにどんな態度をとっているか、意識してみましょう。

また八方美人的な態度も、誤解を招きやすくなります。自分は目の前の人が嫌な気持ちにならないように気遣っているのですが、他の人とした話の内容に一貫性がないと、調子のいい軽い印象を持たれてしまいます。自分の考えを整理し、相手に合わせるだけのコミュニケーションから自分の考えも主張できるコミュニケーションを目指しましょう。

 

4.余計な一言を言う癖

ついつい余計な一言をつけてしまう癖の人もいます。

冗談のつもりで相手をけなしてしまったり、つい自分と比較してマウントをとっていたり、ネガティブな話で終わらせたりと、こういうのも以外と無意識にやっている場合が多いのです。本人は全然そのつもりはないのですが、なぜかいつも相手を怒らせることになってしまいます。

また、おせっかいな人も注意が必要です。相手の役に立ちたい、何かをしてあげたくなる人は、どんどんアドバイスを追加していきます。そうなると自分の気持ちとは反対に、相手から少しずつ距離を取られてしまいます。自分の思いが強くなってきたときは、必ず相手の表情や話し方の熱量の違いを確認しましょう。

 

さいごに

誤解されやすい人は、コミュニケーションがうまくいかず傷つくことが多いかもしれません。しかし、あなた自身に問題があるのではなく、あくまでも誤解されやすい癖を持っているだけです。そういう癖に気づいて直していけば、本来のあなたが伝わりやすくなるでしょう。

 

[執筆:上土井 好子(公認心理師・心理カウンセラー)]

※画像:Kostiantyn Postumitenko / PIXTA(画像はイメージです)

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