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「あの人が好きかどうか、わからなくなった」ときの確認
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「あの人が好きかどうか、わからなくなった」ときの確認

大好きになって猛アタックしてつきあったはずなのに。
相手からの情熱的なアプローチでラブラブなはずなのに。
「あの人が好きかどうか、わからなくなった」
いつからか、このような気持ちが居座るようになっていませんか? このままこの人と一緒にいてもいいのかと迷ったとき、どのようなことを確認したらいいのか、心理カウンセラーがお伝えします。

 

1.大好きで「この人しかいない」と思っていたはずなのに

この人だ!とときめいてから、好きな気持ちが爆発して、自分から猛アタック。その甲斐あって、相手とつきあうことに。その頃は幸せの絶頂期だったのではないでしょうか。しかし、自分の好きと相手の気持ちの温度差がいつまでも埋まらない気がして、少しずつ不安に。そのような時に、不意に見てしまった相手の嫌なところが見過ごせなくなる自分に戸惑ってしまいます。自分が冷めてしまったのか、それとも相手を丸ごと受け入れなければならないのか、「あの人が好きかどうかわからなくなった」と迷い始めます。

 

2.いい人とつきあったね、と周りは言ってくれるけど

自分のことを好きだと言われたら、たいていの人は悪い気はしません。自分が大好きな相手でなくても、それほど悪い印象でもなく、優しくていい人だなと思ったら、つきあってみてもいいかなと思います。つきあううちに好きになっていくだろうとも考えます。そしてつきあってみたら、それなりに楽しいし、気を遣わず一緒にいられるし、何より自分のことを大事にしてくれているのは幸せ、なはず。ただ、このままずっとこの人と一緒でいいんだろうかとふと考え込んでしまい、「あの人が好きかどうかわからなくなった」と思うようになります。

 

3.ときめきが意味するもの

好きのバロメータを「ときめき」で測ることがあります。会っている時もドキドキ。離れている時も相手のことを考えてしまう。ラインがいつ来るか気になり、気がつくスマホをいじってしまう。そのような時は、好きかどうか考える隙はありません。ときめいているときは、好き以外にないからです。ただこの時のときめきの好きが意味するものは、恋愛ごっこを楽しんでいる時期とも言えます。自分の気持ちを受け入れてくれ、相手から熱い思いを届けてくれる、まるで恋という魔法にかかった時期ですね。ただ人間は生物学的にも、そういう激しい感情を長期間持続できないようになっています。ときめきの後の「好き」がどういう状態かよくわからないと、ときめきがないと好きではないと短絡的に考えてしまいます。そうなると恋愛が長続きしにくくなります。

 

4.迷ったときに確認すること

ときめきの後の少し落ち着いてきたときに、「あの人が好きかどうかわからなくなった」と考えることがよくあります。その時、確認しておきたいことをパターン別に見ていきましょう。

自分が好きになって相手に猛アタックしている時や、相手から好きだ、愛してると情熱的にアプローチされている時が恋愛だと思っている人は、ただ恋愛ごっこをしている自分に充実感と自信を持てていることになります。自分の気持ちを満たしてくれる相手かどうかでだけで判断してしまう傾向があり、不安定な関係性になってしまいます。双方向の対等な関係性ができるかどうか確認しましょう。

告白されて、なんとなくつきあったという人は、少し流されやすく自己主張をあまりしないことがよくあります。結婚など何か大きな決断をしないといけない時に、面倒くさくなったり自信がなかったりとあやふやな態度をとってしまいがちです。お互い本音で話し合うことが少なくどこか表面的な関係のままきてしまっています。平和主義なところがある一方で、責任回避のところもあります。このままの関係を続けていくことが自分の責任で行えるかどうか確認してみましょう。

この人なら結婚に向いているだろうとか、優しくしてくれるし大事にしてくれているから、自分も好きなんだと思い込もうとしている人もいます。「あの人が好きかどうかわからなくなった」つまり、「この人で本当にいいのか」と迷うのは、頭で恋愛していたからかもしれません。頭での恋愛がどんどん進んでいく時とき、心からの恋愛かどうか不安になってくるのです。目の前の相手で絶対間違いないというのは誰にもわかりません。ただどこか自分に嘘をついているような感覚があったり、相手に何となくザワザワした違和感があるようなら、それが何なのか逃げずに向かい合う必要があります。

また頭で恋愛をしている時というのは、肝心な所で自分の本音を言っていないことがあります。自分の本音を出した時、自分と相手の本心が見えてきます。相手ばかりに意識を向けず、自分の気持ちや自分のこれからに意識を向けた時、何が自分の中で浮かんでくるか確認しましょう。

[執筆:上土井 好子(公認心理師・心理カウンセラー)]

※画像:Sirichai / PIXTA(画像はイメージです)

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