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ママ友の言動にイラっ! 人間関係を壊さない対応法
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ママ友の言動にイラっ! 人間関係を壊さない対応法

子育てをしている親の中には、ママ友とうまく付き合っていかなければならないと考える人は多いようです。同じ趣味や考え方など、好みが一緒であれば問題なく付き合っていけるでしょう。一方、自分とは「ちょっと違う」と感じる場合、イラっとしたり、ストレスを感じたりすることもあるのではないでしょうか? 今回は、元保育士で感情保育学研修の専門講師が、人間関係を壊さない対応法をお伝えします。

 

なぜイラっとするのか?

そもそも、なぜ私たちはイラっとするのでしょう? まず、その「イラっ」を引き起こす要因となる2つのことについてお話します。1つ目は、自分が感じるマイナス(ネガティブ)な感情です。そして、2つ目は、自分が持つコアビリーフです。どちらも、自分の中に存在するものが引き金となってイラっとする状態を作り出しています。つまり、言い換えれば、自分がイラっとしているのは、ママ友のせいではなく自分自身のせいなのです。

 

自分が感じるマイナス(ネガティブ)な感情とは?

マイナスな感情とは、例えば、不満、不安、心配、怖い、辛い、恥ずかしい、羨ましい、困り感、虚しさ、寂しさ、疲れ、忙しさ、大変… といったネガティブなイメージを想起させる感情です。このような感情を心にたくさん抱えていると、気持ちに余裕がない状態になってしまいます。気持ちに余裕があるときは「まぁ、いっか」と思えることも、余裕がなければ過敏に反応してしまい、さらにマイナスな感情を心に注ぎ込むことになります。

 

自分が持つコアビリーフとは?

コアビリーフは、「~べき」「~はず」「普通」「当り前」などの言葉で置き換えることができます。自分の価値観、ものの考え方や見方、捉え方、希望、願望、欲求などを総称しているのがコアビリーフです。コアビリーフは誰もが持っているもので、その人にとってはそれが大事で、それが正解です。でも、自分には大事なコアビリーフでも、他人が大事にしているとは限らないことを知っておいてほしいのです。「ありえない」「普通そんなことしない」と不満や反感を抱くのは、相手が自分のコアビリーフに反している行動をとったからです。でも、当の本人(相手)は、ただ単にあなたと同じコアビリーフではないだけ。イコールではないコアビリーフの持ち主に怒りを感じ続けていても疲れるだけです。

 

「違い」と「間違い」

あなたと相手のコアビリーフが違っているからイラっとすることがわかりました。意識してほしいのは、「コアビリーフが違う」ことがわかっただけで「コアビリーフが間違っている」わけではありません。何度も言いますが、コアビリーフは誰もが持っているものでその人にとっては正解だから、そのコアビリーフのもと、それぞれが言動しているだけなのです。でもね、そのコアビリーフはいつでも書き換えができるものでもあるのです。もちろん、他人のコアビリーフを書き換えることはできませんが、自分のコアビリーフは自分で書き換えられるのです。「なるほど! そういう考え方もあるよね。そういう人もいるよね。そういう場合もあるよね」と思えることなら、今まで抱えていたコアビリーフを書き換えてしまえば楽になります。

 

イラっとしたときの最初の一言とは?

ずばり! 「了解! そういう考え方なのね(そう思うのね)」です。まずはこの一言を言ってみましょう。「違い」を「間違い」として、正そうとするとぶつかり合ってしまいます。話し合いのチャンスがあるのなら、「あなたはそう思うのね。実は、私はこう思っているの」とそれぞれの思いの違いを整理していきます。「違いがあるからうまくいかない」と決めつけるのではなく、譲り合える部分についてアイデアを出し合い、解決策を探していけるといいですね。もし、話し合いができない場合、ママ友のマイナスな気持ちやコアビリーフについて考えてみると良いでしょう。ママ友の言動に隠された真意が見えてくれば、今後の付き合い方のヒントが見つかるはずですよ。

 

まとめ

「最近イライラしがちだな」と感じたら、まず自分の心の声を聞いてみましょう。もし、マイナスな感情が心いっぱいに入っているなら、心を整えることから始めましょう。疲れているなら休む、困ったことがあるならだれかに助けを求める、辛いことがあるなら相談するなど、気持ちに余裕が持てるようになるための方法を探してみましょう。そして、ママ友の言動に、少し余裕を持った心の状態で向き合えるようになればイラっとした感情も抱きにくくなります。また、ママ友の言動にイラっとしたとしても、「自分のコアビリーフと違うんだな」と思うことができれば、そこまで怒りを持ち続けることもなくなるでしょう。自分の気持ちとコアビリーフと、うまく付き合うことができればあなたはきっと楽になるはずですよ。

[執筆:野村 恵里(子育て・保育専門研修講師)]

※画像:IYO / PIXTA(画像はイメージです)

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